りく・なつ防災コラム

犬の日に贈る「防災」という名のギフト。愛犬とずっといっしょにいるために

防災対策

11月1日は「ワン!ワン!ワン!」の語呂合わせから、「犬の日」とされています。犬についての知識を深め、犬を大切にすることを目的とした日です。

今回は犬の日に合わせて、いつ遭うかわからない災害に備えて「安心と安全」を改めて見つめ直してみませんか。防災対策は、愛犬へを守るための愛情の形。まさに防災ギフトともいえるのです。

【迷子にならない安心】「命綱」の総点検と「避難の心構え」

愛するペットとずっと一緒にいるためには、命綱の確認と、いざという時の行動を明確にしておくことが大切です。

1. 命綱の総点検

  • 迷子札と鑑札の確認:首輪についた迷子札の文字が薄れていませんか?連絡先は最新ですか?また、狂犬病の鑑札は飼い主の責任の証です。これらが正しく装着されているかをチェックしましょう。
  • マイクロチップの登録確認:マイクロチップは、万が一離れてしまった際の最後の砦です。装着している場合は、登録情報が最新のものになっているか(引っ越しなどで住所が変わっていないか)を必ず確認しましょう。
  • リードと首輪の点検:毎日使うリードやハーネスに、目に見えない劣化がないかを確認します。災害時のパニックで切れてしまわないよう、予備の伸縮しないリードを防災バッグに用意しましょう。

2. 行動の確認

災害発生時、人間と同時にペットの安全を確保しなければなりません。この一連の流れを頭に入れておくことが、迷子や逸走を防ぎ、命を守ります。

  • 地震の心構え:サイト内の「地震災害時の飼い主の避難フロー図」を確認し、「揺れがおさまってからどう動くか」を家族全員でシミュレーションすることを促します。
  • その他の災害の心構え:地震だけでなく、台風や大雨による洪水・土砂災害の場合は、「垂直避難」や「広域避難」など、危険が迫る前に早めの避難行動をとる必要があります。ハザードマップを確認し、災害の種類ごとに最適な行動を確認し、家族や友人と暮らしている場合は、みんなで話し合っておきましょう。

【避難所で安らぐ居場所】「おうち」をプレゼント

避難所という非日常の環境でも、「我が家」と同じ安心感を愛犬に与えてあげましょう。

  • キャリー/クレートの「最高の寝床化」:避難時に使うキャリーケースを「嫌な場所」にしないことが重要です。普段からリビングなどに置いておき、愛犬のにおいがついたお気に入りのブランケットを敷いてあげて、「一番落ち着ける寝床」にしておきましょう。
  • 目隠しタオルの準備:避難所では、他の人や犬の視線が大きなストレスになります。周囲の刺激から愛犬を守るための目隠し用のタオルや布を防災バッグに入れておきましょう。

【ストレスに負けない心】「遊び」という栄養剤

災害は、愛犬の心にも大きなダメージを与えます。精神的な健康を保つためには「遊び」も重要なポイント。ペットの心の栄養剤になってくれます。

  • 知育玩具(ノーズワーク)の導入:避難所では満足に運動ができません。そのエネルギーを「破壊行動」や「要求行動」に向けさせないよう、頭を使った遊びで代替的に発散させる必要があります。静かに集中できる知育玩具を防災グッズに追加しましょう。
  • 「アイコンタクト」訓練強化:信頼関係が深まるしつけは最高の精神安定剤です。名前を呼んでアイコンタクトができたら、目一杯の褒め言葉と大好きなおやつをプレゼントしましょう。この訓練は、「飼い主さんと一緒なら安心」という揺るぎない自信につながります。

【命を繋ぐ情報】「防災ブック」の作成と活用

もしも、愛犬と離れ離れになってしまった時、または、飼い主さんが怪我で動けなくなった時、愛犬の命を繋ぐのは「情報」です。

  • 防災ブックの作成:サイト内の「ペット防災ブック」をダウンロードし、ワクチン接種歴、投薬履歴、かかりつけ医など、愛犬の命を守る情報を記入しましょう。
  • 常時携帯のすすめ:記入した防災ブックのコピーや写真を、普段から持ち歩くカバンやスマホに入れておくことが重要です。情報は、愛犬を保護してくれた人への最高のギフトになります。

【明日への希望】「フードと薬」の期限点検

愛犬にとって安心を感じられる重大要素の一つは、「いつもの食事」です。

  • フード・水の備蓄チェック:防災バッグに入っているフードと水の賞味期限、そして常備薬の確認をしましょう。食べ慣れたものを切らさないことが、災害時のストレスによる体調不良を防ぐ最大の安心につながります。
  • ローリングストックの提案:ローリングストックとは、いつも使っているフードなどを、通常時から少し多めに買い置きしておき、消費した分を買い足すことで、常に一定量を蓄えておくこと。こちらを活用し、常に新鮮なフードを備蓄しておくことを習慣づけましょう。

感謝の気持ちを「行動」に変えて

11月1日「犬の日」は、愛犬への「ありがとう」の気持ちを、「備え」という形で伝える絶好の機会です。しつけや地域の防災情報の確認ももちろん大切なことですが、身近な準備や、愛犬のストレス対策を考えておくことは、大切な「うちの子」とあなたの信頼関係をより強くしてくれるでしょう。

愛犬への深い愛情と責任感をもって行う防災対策は、大切なギフト。あなたと愛犬の命を守り、そして、災害時でも希望を失わずに乗り越える力となってくれるはずです。

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