りく・なつ防災コラム

防災の日にペットの災害対策を総点検してみよう

防災対策

「もしも、大きな災害が起きたら、大好きなペットはどうなるんだろう?」

そう考えると、不安が襲ってきてしまうもの。9月7日の「ペット防災の日」に、災害への備えを改めて考えてみませんか。自身とペットの食料や水を備蓄したり、避難場所を確認したり。「ペットとどう避難するか」という視点も重要です。

「大切な家族を守りたい」という気持ちを具体的な行動につなげるために、できることはなんでしょうか。この機会に、防災について考えてみませんか。

避難=避難所だけじゃない!知っておきたい3つの避難方法

災害時の避難というと、まず頭に浮かぶのが「避難所」かもしれません。でも、実は避難の方法はそれだけではありません。自宅の状況や災害の種類に合わせて、いくつかの選択肢を事前に考えておくことが大切です。

1. 在宅避難:ペットが一番安心できる避難方法

自宅の損傷が軽微で安全が確保できるなら、無理に避難所へ行く必要がない場合もあります。これが「在宅避難」です。ペットにとって、慣れ親しんだ場所で過ごせるため、ストレスを最小限に抑えられます。

ただし、ライフラインが止まる可能性があるので、ペット用のフードや水、トイレシーツなどを多めに備蓄しておくことが重要です。夏や冬など、過ごしにくい季節は暑さ・寒さを凌ぐ対策もしておきましょう。

2. 避難所への同行避難:いざという時の選択肢

自宅が危険な状態になった場合は、指定された避難所への「同行避難」「同室避難」が必要です。この時、ペットは必ずキャリーケースに入れるか、リードでつなぐなどして、安全に移動させましょう。

避難所では多くの人が共同生活を送ります。アレルギーを持つ人や動物が苦手な人もいることを理解し、お互いに気持ちよく過ごせるよう、配慮の心がけが大切になります。

3. 車中泊・広域避難:安全を確保するための行動

洪水や土砂災害などで自宅も避難所も危険な場合、もしくはペットの受け入れを行っている避難所がない場合などは、車中泊親戚・友人の家へ避難する「広域避難」も有効な手段です。事前に相談しておくと、いざという時もスムーズに動けます。

車中の温度変化や環境が変わることによるペットのストレスへの注意、避難先の人々への配慮などを怠らないように気をつけましょう。

今日からできる!ペットと「防災訓練」を始めよう

防災グッズの準備は大切ですが、それだけでは心配な点も。災害時にパニックにならないよう、日頃からペットと一緒にできる「訓練」を始めてみませんか。

訓練1:キャリーケースに慣れさせる

災害時にスムーズに移動するには、キャリーケースに慣れてもらうことが不可欠です。普段からキャリーケースを部屋に出しておき、お気に入りのおもちゃやおやつを入れて、安心できる場所にしてあげましょう。

訓練2:リードで落ち着いて歩く

災害時、パニックになったペットを安全に誘導するには、リードでの訓練が役立ちます。いつもと同じように落ち着いて歩けるよう練習しておくことで、避難中のトラブル回避に役立ちます。

訓練3:クレートトレーニング

避難所での共同生活を想定し、クレート(ケージ)の中で落ち着いていられるように訓練することも重要です。クレートを安心できる場所として認識してもらえれば、避難中もペットのストレスを軽減することに繋がります。

忘れてはいけない「人」への思いやり

避難所は、さまざまな人が集まる場所です。ペットを連れて避難する際、アレルギーを持つ人や動物が苦手な人への配慮が大切です。

  • 必ずケージから出さない
  • 無駄吠え対策を徹底する
  • 排泄物の処理をきちんと行う

ひとつひとつは小さなことではありますが、お互いに気持ちよく過ごすための大切な心遣いです。非常時にはペットも混乱してしまい、普段とは異なる行動を取ってしまうかもしれません。そうした状況を落ち着けるためにも、日常から正しい躾やトレーニングを行っておくことが重要です。ペットを飼っている人も、そうでない人も、皆が安心して過ごせるように協力し合うことが、災害を乗り越える力となります。

いつ起こるかわからない災害に備えるための「防災の日」

災害は、前触れなく訪れることがほとんどです。でも、もしもの時のために正しい知識と準備があれば、私たちは自分自身はもちろん、大切な家族の命を守ることができます。

9月7日の「ペット防災の日」をきっかけに、防災対策の総点検をしてみましょう。

  • ハザードマップを確認する
  • 防災グッズをチェックする
  • ペットとの避難方法を家族で話し合う

日頃からの小さな備えが、大きな安心につながります。あなたとペットが、どんな災害からも無事に乗り越えられることを心から願っています。

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