05 情報収集と避難訓練
避難指示などが出た場合に備え、飼い主は、あらかじめ自治体の広報誌、ウェブサイトなどで住んでいる地域のハザードマップを確認し、被害想定を把握して対策しましょう。また防災計画、災害時の指定緊急避難場所、指定避難所の所在地、避難ルートなどの確認も必要です。さらに指定避難所にペットを連れて行く際の注意事項や救援物資の受け取り場所なども、あらかじめ管轄の自治体に確認しておくと安心です。
実際に家族単位でペットを連れて指定緊急避難場所へ行く訓練を行い、所要時間や危険な場所、複数のルートなどをチェックしておくことで、より安全に避難することができます。
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避難訓練でのチェックポイント
- ハザードマップでの危険箇所の把握
- ペットの受入れが可能な指定避難所の把握
- 指定緊急避難場所、指定避難所までの所要時間の確認、ガラスの破損や看板落下などの危険な場所の把握
- 通行できないときの迂回路の確認
- 指定避難所でのペットの反応や行動の把握
- 指定避難所での動物が苦手な人への配慮
- 指定避難所での飼養環境の確認
- 指定避難所が被災している場合の二次避難先の想定
- 災害の種類(津波など)により避難所が危険な地域にある場合の二次避難先の想定
- 事情により避難所(建物内外とも)へのペットの同行が不可能になった場合の避難先や預け先の想定
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ペットとの同行避難訓練の注意点
ペットとの同行訓練を実施する際には、目的を明確にし、計画的に実施してください。
初期の段階ではペットが避難所に避難してくることを周知する目的や、ペットとともに避難する実体験が目的ですが、徐々に、実際の避難時を想定した避難訓練に移行していきます。
発災した際には、避難所に机やケージが用意されておらず、受付やボランティア要員も配置されてはいない中で、到着した飼い主同士が協力し、避難所運営本部の指示を仰ぎながら状況に対応しなければなりません。
また、事故防止のため、避難所のペット飼養スペースは、原則として飼い主や指定の者以外は立ち入りが制限されることが多くあります。特に子どもの咬傷事故対策として、「立入禁止」措置がとられるため、訓練時の「ペットふれあいタイム」などの催しは、この対策に逆行する場合があることを理解した上で、注意喚起をしながら実施するなど、段階を経て訓練内容や状況を設定することが必要です。
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仙台市
地域の避難訓練の事例
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出典
「人とペットの災害対策ガイドライン」(環境省) P.39-42
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3002/0-full.pdf
【本編Ⅱ 飼い主への普及啓発 ー 1.平常時の備え(5)情報収集と避難訓練】を加工して作成